>続き
光:ありがとうございます。青山ショップでもトークや相談会などイベントを実施していますが、モーハウスを立ち上げるときから、自宅でサロンをやっていました。やはり子どもを連れて多くのお母さんたちが来て、母乳や育児の悩み相談もあり、交流の場となりました。そのうち助産師さんも呼ぶようになったんです。悩みを体験談として伝えること、大切ですね。
竹:よく、母乳支援団体と間違われるのですが、あくまで、お母さんが楽になるための活動なんです。ミルクの相談もありますし、混合の相談もあります。 母乳育児はしかるべき、と、突き詰めていくと苦しくなるので、いろんなカタチの育児があるよ、と、認めてあげる。それでいいと思うんです。
相談で多いのは、離乳食のことと卒乳のこと。いろんなシーンや成長段階で生じる悩みが混在しています。 子育ては、うまくいって当たり前で、誰もほめてくれない。母親はどんなにがんばってもなかなか評価されないし、一人ぼっちになることも多い。子どもと二人っきりの生活の中で孤独になったり…。それが虐待につながることも…。
光:モーハウスも同じですね。母乳支援団体と思われがちですが、母乳はあくまでツールの一つと思っています。母乳の大きな利点として母子のスキンシップの多さ。これは専門家からも母乳だと頻回授乳になるので、抱っこの回数が自ずと多くなりスキンシップが得られますが、その安心感はミルクでもつくれる。それはお母さんとくっついていれば大丈夫、と、言われています。
<小さくても悩まないで。それは赤ちゃんの戦略なんです>
竹:皆さん、定時刻授乳を信じ込んでいます。数字が一番分かりやすいので。 でも、母乳は少量頻回、不定期授乳が理想。母子のリズムもありますので、3時間間隔で、というのはあくまでもミルクの話。 お母さんが食べたもので消化時間も違うし、ご存知のように一回の授乳の中でも母乳は飲み初めから最後までフルコースのように母乳の味・成分も変わるんです。 赤ちゃんは、触覚と嗅覚で生きています。ほ乳類という生物としての赤ちゃんはお母さんの匂いと暖かさのみ感じているので、本当は母親の体についているもの。実はいつも抱っこされやすいように、ちょこちょこ飲みをして体重を増やさない工夫もしているんですよ。
光:上の子(長女)は軽かったのでよく覚えています。「手乗り●●ちゃん」と言われるほど小さかったので本当にいつも抱っこしていました。
竹:同じほ乳類でも産まれてすぐに歩き出す馬や牛等は、身体がそこまで成長してから出産されますが、霊長類は脳を大きく進化させた事で、出産の時、頭が産道に入れるぎりぎりの大きさで産まれなければならない。霊長類の赤ちゃんの頭は脳が大きくなったため、すぐに動けるほど成長してからだと、頭のサイズが産道を通れる以上になってしまう。そのため、身体は未熟なまま産まれざる得ないので、第2の胎盤が必要になり、それが母乳なのです。 産後のお母さん達は、こんなに年中抱いていなければいけないの? と不安になるかもしれませんが、本来、年中抱き上げてなきゃいけないものなんです。
<受け入れ方で何でも母乳育児。「楽」が一番!>
竹:ミルクを足す時の足し方が分かっていないこともありますね。母乳は、赤ちゃんに泣かれて沸いてくるんです。でも、すぐミルクをあげてしまうと、母子のリズムがくるってしまうんです。
光:確かに。2番目の子の時は、あまり母乳が出なかったのですが、絶対足しすぎないでねと言われていたので、しばらく様子を見ながらあげていたら、徐々に出てきました。ミルクの足し方は割と知られていないですよね。
竹:そうなんです。混合から母乳に戻したい人の相談が大変です。
光:上の子は、生後1ヶ月入院していて、母乳を飲ませようとすると泣きました。でも、慣れてくればおしゃぶり代わりに吸い付いてくれるようになりました。
竹:みんな量を気にするけど、舐めるだけでも母乳育児、しゃぶらせるだけでも母乳育児なんですよね。
光:そうですね。2番目の子は、母乳育児だったのですが、最初は結構大変でした。上の子のように出なくなっちゃうんじゃないか、とか、どのくらい飲んでくれたのか、って心配になってしまって、母乳の事で頭がいっぱいの時期がありました。この私でも(笑)。今思えば、もっと気持ちを楽にして、楽しくあることが大切!
<一人で悩まず、もっと周りの人の力を借りようよ、と伝えたい>
竹:私の場合、自分の産後生活が楽しいと思ったことはなかったんです。抱っこも下手で自ずとくわえさせるのも下手。うまくあげられない事もあって40分あげて、また40分後には授乳という生活で、乳首も切れてしまい、痛みと頻回授乳に体力も事切れてしまって…。冬の真夜中に正座して母乳をあげていて世の中が恨めしく思う事もありました。 グルメの会で夫と知り合ったので、アトピーの子が生まれるのも当然のような栄養過多な食生活でした。お産も促進剤を使ったので、とても痛かったのです。薬の影響もあってホルモンのバランスが乱れてしまい、産後すぐに精神不安定になってしまい、生まれてきた赤ちゃんを見てもかわいいと思えなくて…。産後うつでした。 抱っこしたいと思わなかったんです。助産師さんから「抱いてみたら?」と言われたけど、お産のひどい記憶しかなくって、こんなひどい思いをさせられた張本人である赤ちゃんを抱っこしたい、とは思えず、拒否してしまったんです。その時の助産師さんが寂しそうな、残念がるような顔をしていたのですが、その当時は分からなかったんです。なんであんな残念そうな顔をしたんだろうって。あの時の助産師さんの残念そうな顔、今も思い浮かびます。 しばらくして、病室に連れてこられた娘が私たちの声に反応して、私の声がするほうに一生懸命顔を向けているのを見て、この子はこんなにも私を必要としているんだ、と、気がついたんですね。そして、そのあとは懺悔の日々です。あの時、どうして抱っこしなかったんだろう?とずっと悔やみました。 娘が3歳になった頃、日本母乳の会の堀内先生に巡り会いました。お会いした時、「子どもに申し訳なくて…」と、言ったところ、「思い立った時が、母乳育児の始まりですよ。初乳は、お母さんが初乳と思えば初乳なんですよ」という言葉に救われました。 まずはお母さんに母乳の基礎知識が必要と思って活動していたのですが、今はお母さんだけが知識があっても仕方ない。周りの人たちも知っていくことが大切だと思いました。
光:その点では、モーハウスで開いている授乳ショーも同じ。お母さんだけでなく、それ以外の人たちにも伝えたいと思って。 「一人で頑張らず、おじいちゃん・おばあちゃん、お父さん、もっと周りの人の力を借りようよ!」と。
竹:母乳育児は、仲間がいないとつらいです。周りで共感しあえる人がいないと難しい。年中抱いていなきゃいけないし、密室育児は精神的にもきついです。 昔は、産後すぐに農作業にかり出される等、忙しかったけど、その分、抱いてくれる人がたくさんいましたから、その点では楽だったかも知れませんね。
光:そうですね。私自身がモーハウスを立ち上げた頃によかったこと、生後1ヶ月の子をお客さんが抱っこしてくれたこと。母乳育児中の女性だけではなく、いろいろな人の交流サロンとして開いていたので、出産経験の無い方や男性等いろいろな人が出入りしていました。そんな人は抱っこしている子どもがいないわけです。サロンを開いている間、部屋のレイアウトの関係もあって子どものベッドはお客様側にしか置けなかったので、私の子どもが泣くと、抱っこする子どものいない人が自ずと抱き上げる、という形ができあがりました。私の子どもは本当に多くの人に抱っこされましたし、赤ちゃんを抱っこする機会がない人たちからは割と喜ばれました。その時に周りの人の力を借りられる仕組みが作られていったんです。ある手は全部使おうと、使っても良いんだと感じました。
竹:今は、周りに助けを求めづらい、せちがらい時代ですね。みんな急いでいるというか、必死すぎるというか・・・。だから、観察しながらやっていくというのが、なかなか難しい時代なので、育児サークルに参加するのはいいですよね。いろんな人の子育てを見られて、いろんな人がいるってわかるだけで違いますよね。 現代だとネットや本等育児に関する情報もかえって多すぎて、何を信じていいのか、どの方法がいいのか悩む方も多いです。もっと自然から学ぶといいのでは? と感じています。
<ママとその家族にあった母乳生活を見つけてほしい>
光:私は、3番目の子はレンタル赤ちゃんしようと思いました。本当におっぱいを飲むのが上手な赤ちゃんで、授乳の仕方がわからない、というお母さんや、乳腺炎になりかけの方とかきっとお役にたつなあ、と思っていました。そうすれば、母乳で悩むお母さんも楽になるのではと。誰のおっぱいでも飲む子になるように、実は、十数人も吸わせあえて乳頭混乱をさせて、私のおっぱいだけにならないようにしていたのですが、ちょっと油断した隙に覚えてしまって、レンタル赤ちゃんの目論見が外れてしまったんですが(笑)。
今回の「家族のための<おっぱいとだっこ>」でも、授乳服のイラストを描きました。実は、出版社のお部屋で缶詰になった時に、イラスト63点、4コマ漫画20本描かせていただきました。私の育児中はこんな便利なものがなかったので、Tシャツを切り抜いて使っていました。切りっぱなしだからほつれるし、よれよれになるし、おしゃれじゃないんですよね。そんな格好でいました。今はこんな素敵で便利なものがあるので良いですよね。 あまりバストが大きくないので、授乳のたびに赤ちゃんを高く抱き上げてその態勢を保持しないとならないので、切り抜いた部分からおっぱいをだすのも一苦労。私のような2次元おっぱい(貧乳)は授乳するのが難しいんですよ(笑)。おっぱいの大きさに母乳の出は関係ないのですが…。 ところで、昔の人は乳首が柔らかかったのって知っています? 食生活に関連していると言われていて、昔は動物性タンパク質や脂質をほとんど食べられなかったけど、現代では、動物性タンパク質が多い食事のため、乳頭が硬くツルンツルンになってしまい、くわえにくい乳頭となっているそうです。さらに動物性タンパク質や脂質の摂り過ぎで母乳が出すぎたり、乳腺が詰まってしまって出なかったりとトラブルが多んです。
竹:環境に左右されますよね。うまく飲ませられないと乳首が痛むんです。私もそうでした。その人の消化能力にもよるのですが、私は食事の内容がてきめんに母乳に反映される体質でしたので、授乳中の食事も大変でした。子どももアレルギー体質だったので余計に食事には気を使いました。自分も乳腺炎や乳首の傷等のトラブルがあったとき、アレルギー体質の子どもを持つお母さんのための食事や授乳指導をしてもらえる助産師さんに泣きついて、その方の所に泊まりがけでお世話になりました。三食おっぱいに優しい食事を作ってもらって、母乳以外の赤ちゃんのケアもしてもらって、私も心と身体のケアをしてもらい、なんとか切り抜けた体験があります。その合宿部屋からは出たくない!と思いました(笑)。
光:大変だったんですね。実は申し訳ないのですが、私は、授乳中でもフォアグラのステーキ食べられました(笑)。ごめんなさい。消化力は人によって違いがありますね。過度に不安にならないでもいいんじゃないかな。まったくトラブルがないのに母乳だからあれもだめ、これもだめ、と最初から思い込む事と、お母さんが自分自身を追い込んでしまうと辛いだけ。赤ちゃんや自分の身体、おっぱいが大丈夫か、様子をみながらいろいろやりたい事をやっていく、ということも必要なのかな。
竹:そうですね。様子を見ながらやっていくといいですね。マクロなど、やりすぎても精神的につらくなりますよね。食べる物が限られたり、減らしすぎて辛い思いになったり。
光:ストイックになりすぎるのも精神衛生上好ましくないですよね。そういうのが好きな人なら良いのですが。私も年何回かデトックスツアーで断食するのですが、それは面白いから。調子も良くなるのですが、食を見直したり、身体と向き合ったりする時間を楽しみたいから断食もできます。しかし、これがやらなければならない、という意識だと辛いだけですよね。
竹:「食」のことは難しいです。どう考えても食事が原因なのに、みんな、食事を変えないで他のもので変えようとする人、多いんですよね。ハリ・お灸・薬などいろいろ手を出すのですが、食事は最後の砦になっている。食事ってお母さんだけが別にするという事もできなくって、一緒に生活しているパパや、同居家族ならおじいちゃんおばあちゃんの食事も変える必要も出てきてしまう。そうなると家族の問題になるんですよね。 本当だったら美味しいものを楽しく食べて、お母さんたちがリラックスすることが一番良いんですが。そのためにも家族ぐるみでのおっぱいと抱っこを考えてほしいですね。
クロストーク取材 村本聖子 http://ameblo.jp/yurijunu/
一家に一冊、読んで安心、なるほど納得の「家族のための<おっぱいとだっこ>」 もっと気楽に考えて大丈夫。肩の力がフッと抜けるような、そして、これからのおっぱい生活が楽しくなるようなクロストークでした。
たくさんのご応募ありがとうございました!
<プレゼント当選者> 福岡県 M.Hさま 東京都 T.Aさま
皆様からのメッセージを少しご紹介させていただきます!
|
||||||||||

光
光
